八咫烏


司馬遼太郎さんに「八咫烏」という短編がある。
神武東征の一場面だがもちろん主人公は八咫烏
 
ヤマトにいた出雲族の巫女が、訳あって海人族
の住む熊野に流れてきた。そこで生まれたのが八咫烏
つまり八咫烏出雲族と海人族の混血。



和歌山市にある矢宮神社。八咫烏を祀る。



神武がヤマトの出雲族を攻めるため熊野にやってきた。
八咫烏は道に詳しく、出雲の言葉がわかるという事で
神武軍の先導役となった。




簡素で綺麗な境内。



ヤマト出雲族の長は長髄彦義理弟の饒速日は海人族。
混血の八咫烏も参加した降伏の交渉。
これに応じなかった長髄彦を殺したのは熊野の海人族。




鳥居を振り返る。住宅街にある。



かくしてヤマトは海人族の手に落ちた。
八咫烏はその後、出雲族巫女の長である天鈿女に会いに行く。
アマノウズメは「あなたの母はよく知っている」と言った。









東征ではなく「東遷」と彫ってある。
最近私は、やっぱり「東征」だと思っている。







八咫烏を描いた絵があった。
図らずもこの絵の八咫烏は、司馬さんのイメージに近いと思える。
素朴な青年なのです。



この神社は、
神武が名草戸畔を註したときの本陣があった場所だと伝わる。


八咫烏」は強烈な短編です。