長野旅(6)戸隠


馬券を買うときはまず穴馬を探す。
旅に出るときも必ず穴場を探す。

前回書いた「会津比売神社」を見逃していたのは
穴狙いとしては痛恨の極み。あと一歩で万馬券
とり逃した悔しさが残る。

今回の旅を振り返ると、ガチガチ本命狙いの様相
となってしまった。まあ、下調べが不十分だった
ことに尽きる。

ここ戸隠は、「中穴」ぐらいかなと思っていたが
とんでもない、本命並みの人気どころだった。

戸隠神社宝光社。
戸隠は、この宝光社と中社、奥社の三社
あるいは、九頭龍社と火之御子社を加え
戸隠五社というらしい。









善光寺からナビの仰せのとおり走った。
ほどなく「七曲」という箇所に出会う。
ヘアピンカーブ、日本語で表現すると
九十九折れの急坂が続く。いつになく
気合が入った。









祭神は天表春命(アメノウワハルノミコト)。
思兼神(オモイカネ)の子で、ニギハヤヒ
随従した神で「信乃阿智祝部の祖」だという。


オモイカネはニニギに、その子ウワハルは
ニギハヤヒに随従したということか。
どうにも違和感がある。

そして、信乃阿智祝部の祖ということは?

諏訪氏、安曇氏、阿智氏を「信濃の三大古族」というらしい。
オモイカネ、ウワハルは阿智氏の祖ということになる。





中社(ちゅうしゃ)までの歩道があった。が、車で行った。









中社の左手にある駐車場が満杯で少し遠いところに停めた。
宝光社から中社に来る途中に、ダンサー、アメノウズメを
祀っている火之御子社があったがパスした。








ここが正面の鳥居。
オモイカネを祀っている。



オモイカネは、天岩戸でアマテラスを導き
ニニギの降臨に随伴したのち、信濃に来た。
そして、阿智の神となったらしい。



中社拝殿。
戸隠五社の社務所はここ中社にあるらしい。


この頃から、一眼カメラの調子が悪くなった。

と同時に、戸隠に来た動機は何だったのか、と考えていた。
戸隠という文字とトガクシという響きに惹かれた
という他ない。ここに来るまで「由緒」には無頓着だった。




奥社に向かう。


コンデジを持ってきてよかった。







奥社参道入口。


一眼のシャッターが切れなくなっていた。







随神門まで約1キロと書いてある。
入口から随神門は見えない。









随神門。歩くのは最初からここまでと決めていた。
奥社にはあまり興味がなかった。


一眼の設定をリセットしたらシャッターが切れた。が、だめだ。







奥社には手力雄命(タジカラオ)を祀っている。
オモイカネの子で、天岩戸でアマテラスの手を
持って引っ張り出した神だ。


天岩戸の扉が飛来してできたのが戸隠山だという。
扉を投げたのはタジカラオ。

でも、扉を開けたのはアマテラス自らであり
タジカラオはアマテラスの手をもっただけだ。
ま、そんなことを詮索してもはじまらない。





それにしても、なぜ戸隠と天岩戸がつながったのか。


オモイカネが信濃に来て阿智の神になったこと
今はそれくらいの接点しか思いつかない。





奥社のそばに、九頭龍社というのがあり
九頭龍大神を祀っているらしい。
タジカラオより前にいた地主神らしい。


素直に考えれば
戸隠は元々、九頭龍を祀っていた 
ということではないのか。 

九頭龍とは・・・わからない。


平成27年10月