田原本町(1)


地図を見ると、大和平野のほぼ中央に位置している。

奈良は、山の辺の道あたりに目がいきがちだけれど
唐子・鍵遺跡があり、平城京藤原京を結んでいた
下ツ道がとおる田原本町も興味深い歴史の町である。




大和川に沿って「しきのみちはせがわ展望公園」が
整備されている。川沿い14か所にスポットを設け
駐車場やトイレを設置している。
ここは、「森と泉の広場」だったと思う。








周辺マップを見るとこの広場から少し南に
村屋神社というのがあったので行ってみた。
横から入ったようだ。








正式には
村屋坐弥冨都比売神社(むらやにますみふつひめじんじゃ)。
冨都比売とは、ミホツヒメのことらしい。
そういえば、前回の出雲大神宮主祭神もミホツヒメだった。


由緒書きに「別名 森屋の宮」と記されていた。
森屋が気になった。やはり守屋だった。






大物主命の后を祀っているので大神神社別宮と
呼ばれているらしい。










摂社に村屋神社というのがあった。式内社らしい。

元はフツヌシとタケミカズチの春日二神を祀っていたが
壬申の乱で天武に貢献したということで
室屋大連神(ムロヤオオムラジノカミ)と
   大伴健持大連神(オオトモノカケモチオオムラジノカミ)
が合祀されたという。

どうも腑に落ちない。そして
マップにあった村屋神社とはどこを指すのだろう?








次に、「ながめの丘」というスポットに車を停め
マップにある池神社というところへ行った。








正式には
池坐朝霧黄幡比売(いけにいますあさぎりきはたひめ)神社。
天萬栲幡千幡比賣命(あめよろずたくはたちはたひめのみこと) 
を祀るという。 
このヒメは高皇産霊尊の娘(ミホツヒメの姉妹か)でホアカリ   
やニニギの母ということになっている。  

ホアカリとニギハヤヒ。   
先ほどの守屋といい、物部氏の関係と思いきや   
ここは、幡比売(はたひめ)の神社。   
秦氏ゆかりの地だった。   

   
物部氏秦氏。興味が尽きない。   

   

   

   
神社真横にある法貴寺千万院。   

法貴寺は、聖徳太子が創立し、秦河勝に賜った寺で
法隆寺よりも古く、当初は法起寺命名された
と説明板にあった。
今はこの千万院だけ残っているらしい。
   


2か所見ただけでも、
不思議なところだなぁと思えてくる。

田原本町(2)へ続く。


平成27年8月