山陰旅15(唐王神社)

唐王(とうおう)神社は地図に載っていて、
だいたいの場所はイメージしていた。
が、見当をつけた辺りにいざ着いてみると、
それらしきものも、標識などの手がかりすらない。

ここまで来て断念するわけにはいかない。しばしうろうろしながら
辺りをぐるり見渡していると民家の向こうに1ヶ所木立が見えた。
神社にしては狭すぎるなと思いながらも、細い道を車で進んだ。

細い道は、神社の裏手につながっていた。
半信半疑で鳥居の方へまわってみた。あった。







スセリヒメはスサノオの娘さんで、オオクニヌシの正妻。
この地で亡くなったらしい。








なんと読むのだろう?
明治時代に合祀された、菅原道真の社らしい。








オオクニヌシの最初の妻は、因幡の白うさぎに登場するヤガミヒメ
スセリヒメが正妻になると、因幡に帰ってしまったらしい。








オオクニヌシはまた、越の国のヌナカワヒメを妻に迎え
タケミナカタが生まれる。
国譲りの際、タケミナカタは徹底抗戦するも、結局
諏訪まで敗走した。お母さんの国を目指したのだろうか。







オオクニヌシはまた、日向族のミホツヒメを妻に迎え
コトシロヌシが生まれる。
国譲りの際、コトシロヌシはあっさりと承諾する。
日向族の血が流れているのだから無理もない。







オオクニヌシはまた、宗像三神の一柱タキリヒメを妻に迎え
アジスキタカヒコネが生まれる。
神武東遷の折、アジスキタカヒコネは八咫烏として登場する。


オオクニヌシの妻達の中で、出雲の正統的血筋はスセリヒメだけである。
だけれども、だんだんと日向の力に押され、自ら身を引いたとも伝わる。

今はこんな小さな社に祀られている。

山陰旅3日目はここで終りました。


平成26年11月