龍蔵院

 
あまりにも低い視聴率が話題になっているNHK大河ドラマ平清盛」ですが、
私は欠かさず見ています。
画面が汚いとか、台本がむちゃくちゃだとか、マイナス面での話題が多いように思います。
私の場合は、松山くんの清盛には未だ馴染めませんが、脇を固める役者さん達を楽しみに
そして、単純に「武士の世を作るのじゃ」という歴史上稀な時代の話と割りきって見ています。
 
 
 
さて、西行です。
大河では、北面の武士、佐藤義清(のりきよ)として登場した記憶があります。
どこで生まれたか、それがこのあたりです。

佐藤氏は、紀伊田仲荘(今の紀の川市打田町付近)の在地領主という家柄で、
西行の母は、源清経(きよつね)の娘であったということです。
源清経は乙前(大河では松田聖子さん)の言わばパトロン的存在で、今様の名手。
西行はその血筋を受け継いだ孫ということになります。
 
 
 
 
 
西行像の横に車を停めて、生誕地を探しました。その途中の風景です。
田仲荘は「粉河寺の南西に位置した肥沃な農地」
という表現に接したことがありますが、まさにそうかな、という感じがします。
 
 
 
 
 
 
 
そこだけ住宅が密集しているという感じの路地をめぐり、やっと見つけました。
龍蔵院。
紀の川をはさんで向こうにみえるのは龍門山。

 
 
 
 
 
 
 
愛染明王源頼朝の守護神とかいう話もありますが、またの機会に。

 
 
 
 
 
かわいい、の一言です。

 
 
 
 
 
 
 
ありました。西行生誕の地。

 
 
 
 
 
そして、この歌。

 
 
 
 
 
西行という人は、清盛と同い年で、清盛よりは10年近く長生きしています。
放浪三昧かというとそうでもなく、美福門院の亡骸を高野山に迎えたとか
(美福門院の墓と伝わる最上廃寺跡はこの近くです)
 
晩年、東大寺再興のため奥州の旅に出て頼朝と会ったとか、
なにやら、往時のすべてを客観的に見ていた稀な人物ではないかという気がします。

 
 
 
なにごとの おわしますかはしらねども かたじけなさに涙こぼるる
 
 
西行伊勢神宮参拝の時の歌だそうです。
 
 
撮影日:平成24年12月9日