聖林寺

白州正子さんがはじめて聖林寺(しょうりんじ)を訪れたのは、
昭和7,8年の頃と記されています。
その後40年を隔てて訪れた折り、周りの変貌に驚いたとも記されています。
 
 
とすると、そのまた40年後に私は訪れたのか?
などと不届きな事を考えながら駐車場に着きました。

 
 
 
お寺は、駐車場から至近距離にあります。

 
 
 
本堂と前庭。狭い空間です。

 
 
 
このお寺は、談山神社の別院として藤原鎌足の長子・定慧(じょうえ)が712年に
創建したとあります。ここから少し南に下ると談山神社があります。
北には、三輪山、箸墓などが見渡せるようですが、あいにくの天気でした。

 
 
 
 
本堂。ここには子安延命地蔵菩薩(元禄時代)が祀られています。
圧倒的にユーモラスな地蔵、などという評価もあるようですが、
なにやら優しそうで、大らかで、心が和んで、私は好きになりました。

 
 
そのお地蔵さんとしばし対面していると、
にわかに辺りが騒がしくなったので(団体さんが来た!)
十一面観音に向かいました。
 
 
本堂から十一面観音が祀られている観音堂(大悲殿)への階段です。

 
 
国宝十一面観音は、
フェノロサのエピソードや「天平時代の最高傑作」という評価など
とにかく有名なようです。勿論、白州さんも大のお気に入りでした。
 
 
私はしばしひとりきりで、ガラスの向こうの観音さまを見つめる事ができました。
が、ついに感動は起こらず。
審美眼がないというのか、へそ曲がりというのか・・・・・
 
 
 
観音堂を後に、里を眺める。ああ。

 
団体さんは、本堂でお寺の人の説明を聞いていました。40人くらいだったかな。
このあと十一面観音に行くのでしょう。観音堂の中は、数名が限度ですよ。
 
 
お寺を辞するとき、次の団体さんと出会いました。

 
 
 
駐車場には大型バス2台。(乗用車5、6台の空間に、魔法のように停まっていた)
 
十一面観音畏るべし。
 
訪問日:平成23年6月5日(日)