高野山 円通寺

高野山は、大門から奥の院まで、つまり西から東へ車道が通っている。
 
その奥の院の少し手前に熊谷寺(くまがいじ)というお寺があって、
その脇から真別処、円通寺へ通じる道がある、
という予備知識だけで奥の院手前に車を停めて歩きはじめた。
 
賑やかな車道からほんの数十メートル入っただけで風景は一変する。

 
 
 
 
 
ここが小さな峠だった。最初登って、そして、ここから下る。

 
歩きながら、
この道はガイドさん付きの団体さんしか通らないだろうと考えていた。
 
下りはじめた頃、外国人の二人連れに出会った。
前を歩いていた女性が「こんにちは」と声をかけてくれた。
違和感のない発音に驚きながら、「こんにちは」と返した。
後ろの男性とはすれ違いざまに「目」で挨拶をした。
「渋い」と思った。
 
 
 
 
 
 
しばらく進むと少し広い道に出た。車道だ。
実際、目の前を赤い郵便局(じゃなく日本郵便?)の軽ワゴンが通り過ぎた。
砂利道がなつかしい。右が円通寺への道。

 
 
 
 
砂利道を右に曲がると橋があった。着いた、と思った。

 
 
 
 
 
橋をわたって右に曲がると、山門が見えた。
司馬さんのいう「高野山の浄かさ」に触れた気がした。

 
 
 
 
 
 
かつて、高野聖達が居た処らしい。今は、というか今も修行道場。
だから、これ以上は近づけません。

 
 
 
 
 
帰りは、「女人道」の標識どおり、こんな景色を見ながら大峰口へ出た。
たどり着いたところは奥の院前、中の橋駐車場だった。

 
 
 
 
 
ふと見ると、すれ違った二人が座っていた。

 
この二人は、女人道コースを歩いたのだろうか。
それとも真別処、狙い撃ちで行ったのだろうか。