高野山 円通寺
その脇から真別処、円通寺へ通じる道がある、
という予備知識だけで奥の院手前に車を停めて歩きはじめた。
賑やかな車道からほんの数十メートル入っただけで風景は一変する。
ここが小さな峠だった。最初登って、そして、ここから下る。
歩きながら、
この道はガイドさん付きの団体さんしか通らないだろうと考えていた。
下りはじめた頃、外国人の二人連れに出会った。
前を歩いていた女性が「こんにちは」と声をかけてくれた。
違和感のない発音に驚きながら、「こんにちは」と返した。
後ろの男性とはすれ違いざまに「目」で挨拶をした。
「渋い」と思った。
しばらく進むと少し広い道に出た。車道だ。
砂利道がなつかしい。右が円通寺への道。
砂利道を右に曲がると橋があった。着いた、と思った。